月別アーカイブ: 2018年9月

MINIATURE LIFE展

先日、日本橋高島屋で9月12日から23日まで開催していた、ミニチュア写真家・田中達也氏の「MINIATURE LIFE展 田中達也 見立ての世界」展へ行ってきました。
田中氏は、2017年NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」のオープニングのタイトルバックを手掛けた方で、オープニングではサザンオールスターズが歌う「若い広場」に乗せて、昭和時代の雑貨や食べ物をミニチュア人形の視点で見た別の物に見立てたジオラマによってドラマの世界を上手く表現されておりました。

今回の作品展では、例えば「ブラシ=稲穂」「ホチキスの芯=高層ビル」「分厚い辞書から飛び出る付箋=ボルダリングのホールド」のように、見立てたものでミニチュア人形が生活したり遊んでいる様子の作品とその写真が展示されておりました。
その普通と異なる視点で物を見られる感性と発想力に感心し、さらに作品タイトルにギャグが満載で、そのアイデアにもとても笑えました。
分厚い辞書の付箋でボルダリングしている作品のタイトルは「問題の解き方は人それぞれ」です。
写真は大きいものもあるのですが、展示されている作品実物のミニチュア人形はとても小さく、皆で頭を突き合わせるように小さい世界を覗き込むような様子もちょっと面白かったです。作品によっては、上から眺めるより展示台の前にしゃがみ作品を下から見ることで、少しだけ自分が小さくなって、ミニチュア人形に同調できる感じがし更に楽しめました。
この個展は、全ての作品の撮影が可能でSNS等への掲載OKということでした。

子どもの頃にお砂糖一掴みを蟻の巣のそばにおいて、蟻が運んでいる様子を眺めながら、私にとっては小さなお砂糖粒なのに、蟻には両手で抱えなければならないほど巨大な塊となっているのを見て、「小さいとお得だな」としか思わなかった私ですが、田中氏の夢のある作品を観て純粋に感心しミニチュアの世界を楽しめました。

 

 

田中氏は、[ミニチュアカレンダーへ毎日作品を掲載しておられます。くすっと笑える作品に楽しく癒されます。
MINIATURE CALENDAR

台徳院殿霊廟模型

先日、港区芝公園の増上寺宝物展示室で、英国ロイヤルコレクションである「(たいとくいんでんれいびょうもけい)」を見てきました。
増上寺は徳川家の菩提寺で、「台徳院殿霊廟」は1632年に二代秀忠公の御霊屋として境内に造営され、1930年に国宝指定されたのですが1945年の戦火により焼失してしまいました。

実物の1/10のスケールの「台徳院殿霊廟模型」は1910年にロンドンで開催された「日英博覧会」に東京市の展示物として出品され、そのまま英国王室へ贈呈され数年公開された後解体し、英国の倉庫に保管されておりました。
時が流れ、2014年に田園の倉庫内に保管されているものが台徳院殿霊廟の模型ということを建築史学者により改めて認識されて、日本に渡り修復され、英国より日本への長期貸与が実現したことで2015年から増上寺宝物展示室にて展示されております。

戦火で焼失してしまったことはとても残念に思いますが、細部にわたりとても精巧に作られているこの模型を見ることで、当時の霊廟の壮麗なことがうかがえます。
因みに1617年に創建された日光東照宮は、この台徳院殿霊廟のプロトタイプとのことです。

この模型自体も国宝級との評価もあり、日本に戻ってきての展示はとても嬉しく思います。貸与期間を終えた際には、是非海外で展示し当時からの日本の技術の素晴らしさを広く知ってほしいと思いました。

増上寺